『東大家庭教師の結果が出るノート術』自分の言葉に変換して書く【書評】

書評
読み手を意識したノートの書き方を知りたい
『東大家庭教師の結果が出るノート術』を読んだ人の感想が知りたい

この記事では、このような疑問にお答えしていきます。

 

くりあす
くりあす

こんにちは、くりあす(@kuriyaslog)です

今回はこちらの本をご紹介していきます。

書籍名:東大家庭教師の結果が出るノート術
出版日:2010年11月28日
著 者:吉永賢一(よしなが・けんいち)
発行所:あさ出版
略歴

東京大学医学部家庭教師研究会代表。2歳で父親から算数を教わり、小学生のときに藤田田、トニー・ブザン、デール・カーネギー各氏の書籍から多大な影響を受ける。91年東京大学理科Ⅲ類(医学部)入学。学費捻出のために始めた家庭教師で、「教えること」の素晴らしさに海岸し、これまでに1000名以上の生徒を指導した。

学生時代から、「すぐに成果が出る勉強法」を追求し、そのメソッドを自らも実践。センター試験では、物理を3分で解答し、満点を記録。さらに、代ゼミ模試では数学を5分、英語を8分で解答し、それぞれ満点をとった。また、5日間の勉強で宅建(宅地建物取引主任者)試験に合格するなどの実績も残している。近著に『東大家庭教師が教える 頭が良くなる思考法』(中経出版)がある。

学生時代からノートの取り方を工夫してきた著者が、様々な情報を吸収するために実践してきた、結果を出すノート術を余すことなくまとめた1冊となります。

 

「見やすさ」「わかりやすさ」をより追求したノート術であるため、以前読んだ本当に頭がよくなる1分間ノート術とは少し方向性が異なる印象でした。

 

ノートを取るときに意識することは何なのか

そんな疑問をもって、お読みいただければと思います。

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自分で書いたノートをちゃんと理解できますか?

人間の脳は忘れるようにデザインされています。

だからこそ、見たり聞いたりしたことを忘れないようにノートを取りますよね

くりあす
くりあす

講義を受けるときがその典型ですね

 

そんなノートの取り方に関して、著者が自分の生徒やセミナーの受講者に「悩み」を聞いたところ、一番多かった回答がこちら。

「後から見返したときに、何が書いてあるのかわからない」

 

どうして「何が書いてあるのかわからない」のか

女性A
女性A

それってノートあるあるだよね〜

と思われる方もいらっしゃることでしょう。

 

文字が汚くて判別できない
あちこちに書いて構造がめちゃくちゃ
読み返してみると意味が理解できない
などと考えられる理由は様々ですが、著者は最後の項目に言及しています。

 

どうして、意味不明のノートになってしまうのか。

それは、「他人の言葉」を、そのままノートに書き写しているから。

つまり、自分の頭を通して、「なるほど。そうか!」と理解した上でノートに書いていないからなのです。

 

目や耳から入ってくる情報は、その発信者にとってしっくりくる言葉で構成されています。

理解しやすくするために、頭の中にあるフィルターで「自分の言葉」に変換すれば、すっと納得できるようになるってことですね。

くりあす
くりあす

独特な覚え方をする同級生がいましたが、これを読んでその理由がわかりました(笑)

 

後から読み直してわかるノートをつくるには

ノートを書いた時点からすれば、

男性A
男性A

後から見て、自分が分かればいいよね

と考えるのはごく自然な流れかと思います。

しかし、後から見直してもわからないノートになってしまう、という悩みも事実。

 

この問題を解決するため、著者が提唱しているのが「アウトプット品質」です。

自分の中にあるものを第三者に向けて発信していく。

さらにここでは、単に発信するだけでなく、「わかりやすい形で発信する」という意味合いも含めています。

(中略)

要するに、どんなにパーソナル(個人的)なノートでも、誰かに見てもらう、読んでもらうことを意識して書いていくのです。

 

「自分の言葉」で書くだけでなく、

ノートの見やすさ
ノートのわかりやすさ
を追求する必要があるということです。
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「アウトプット品質」って何だろう?

「アウトプット品質」で意識する考え方は次の5つです。
① 「その場主義」を心がける
② 「もったいない」の意識は捨てる
③ 楽しみながらノートをつくる
④ 書くこと・書かないことを見極める
⑤ 元ネタを進化させる
初見だとよくわからないものもありますよね。

 

ここでは、

⑤ 元ネタを進化させる
が重要だと感じたため、少し掘り下げていきたいと思います。

 

「元ネタを進化させる」とは?

講義を例にして説明していきますね。一言でいえば、

先生が話している内容を、自分ならどうやって人に伝えるか
を意識してノートを取る、ということです。

 

先生が話している内容は、先生にとっての「自分の言葉」ですよね。

ということはもちろん、私たちにとっての「他人の言葉」になります。

 

「他人の言葉」をそのまま書き留めるだけでは、頭を使っていないも同然。

くりあす
くりあす

ただの機械的な作業になっちゃう…

「他人の言葉」を「自分の言葉」に変換しよう

女性A
女性A

私だったらこうやって説明するかな

男性A
男性A

あの話を一緒にすれば面白そう

というように、自分の頭でよく考えてノートを取ることが勧められています。

何となく聴くよりも、積極的に関わろうとする意思をもつことがとても重要

 

ノートというフィルターを通して、よりわかりやすい形に進化させましょう。

 

 

ノートをランクアップさせるためには?

この本には、よりよいノートを取るためのポイントが6つ紹介されています。

 

「ひらめき」や「アイデア」を書き残しておく
とはそのひとつです。少し掘り下げていきます。

 

記憶よりも記録に残そう

一瞬ぱっと頭に浮かんだことって、すぐに忘れてしまいませんか?

人間の脳は忘れるものとはいえ、数秒ですっかり忘れるとちょっと萎えます。

 

だからこそ、

自分が考えたこと
自分が疑問に思ったこと
これからのアクションプラン
など、話を聴くなかで思いついたことは何でも書き留めましょう

いったん忘れてしまうと、思い出すのはとても難しいですからね。

記録から記憶に戻せばいい

思いついたことを書き留めておけば一安心です。

ノートを見直せば、過去の自分の考えを思い出せるのですから。

 

忘れてしまいそうなことは、記憶よりも記録に。

一度忘れてしまったことは、記録から記憶に。

 

くりあす
くりあす

私自身、意識していることでもあります

まとめ:自分の言葉に変換して書く

思考停止でノートを取るのは危険!と思わせてくれる1冊でした。

 

「他人の言葉」を「自分の言葉」に変換
誰がみてもわかる「アウトプット品質」を意識
ノートに記録に残しておけば、後から記憶に戻せる

 

アウトプット品質を意識すれば、その後のインプットも効率よくなります。習慣化していくことで、よりよい勉強のサイクルを生み出せそうですね。

くりあす
くりあす

私のノートもまだまだ未熟と思わされました…

 

ワンランク上のノートの取り方を学ぶためにも、ぜひ『東大家庭教師の結果が出るノート術』を読んで、その手法を会得してみてください!