・人工知能や機械学習に興味はあるけど、そもそもどういうものなんだろう

こんにちは、くりあす(@kuriyaslog)です
近年、AI(Artificial intelligence; 人工知能)・機械学習・ディープラーニングなどといった言葉がよく聞かれるようになりました。
とはいっても、それぞれが何を意味しているのか、その定義・概念まではあまり知られることなく、言葉のみが一人歩きしているような印象もあります。
私自身も最近プログラミングに興味を持ちはじめたのですが、そこから人工知能・機械学習などに興味が及ぶようになりました。

超がつくほどの初心者ですが勉強を進めています
何か初学者にもわかりやすく説明しているようなものはないかと探していたところ、この書籍にたどりつきました。
この書籍は「人工知能がすごい」と言われる所以を、素人にもわかるように説明したものとなっています。
体系的に学ぶには適しているかと思いますので、ぜひこの記事の内容をご活用ください。
書籍の基本情報
書籍名:人工知能は人間を超えるか
ディープラーニングの先にあるもの
出版日:
著 者:松尾 豊(まつお・ゆたか)
発行所:
産業技術総合研究所研究員、スタンフォード大学客員研究員を経て、2007年に東京大学大学院工学系研究科准教授に就任(出版当時)。専門分野は人工知能(とくにディープラーニング)とウェブ工学。
先ほども述べたように、
「人工知能がすごい」
と言われる所以を、素人にもわかるように説明した書籍となっています。
人工知能そのものの背景から、人工知能とは何か、人工知能における技術的なマイナーチェンジやブレイクスルーまで、体系的・網羅的に記しています。
もちろん難しい言葉も含まれてくるのですが、しっかりと説明してくれているので、まったく知識がない方でも読み進められるのでないかと思います。
ますます発展していくことが予想される分野、ご自身の専門ではなかったとしても、読んでおいて損はない一冊だと考えます。

専門用語は最初は難しいですよね・・・
概要・感想
人工知能には2回の「冬の時代」があった
結局、AIは夢物語なのかもしれない。
半分ほど読み進めたときに出てきた一文は衝撃的でした。
いまでこそ、人工知能の実現可能性について騒がれていますが、かつては人工知能研究者ですらこのように思ったと記されています。すなわち、
人工知能が「できないこと」を「できること」に変えるために乗り越えなければならない問題
の解決が、あまりにも困難であったというのです。
1960年代の第1次ブーム、1980年代の第2次ブーム、そして現代の第3次ブームへと至りますが、60年弱の歴史の中で人工知能は大きく発展してきました。
2回の冬の時代を乗り越えるたびに、新たな技術を以って「できないこと」を「できること」に変え続けてきたことは、人間の限界を感じさせない出来事なのではないかと考えます。

壁にぶつかるたびに、それを乗り越えてきたんですね
ディープラーニングの台頭
「人工知能研究における50年来のブレークスルー」
と記されている技術が、ディープラーニングです。
ディープラーニングは、データをもとに、コンピュータが自ら特徴量をつくり出す。人間が特徴量を設計するのではなく、コンピュータが自ら高次の特徴量を獲得し、それをもとに画像を分類できるようになる。ディープラーニングによって、これまで人間が介在しなければならなかった領域に、ついに人工知能が一歩踏み込んだのだ。
特徴量とは、データのどこに注目するか、ということです。
たとえば上記の引用では、ある画像が一体何なのかをヨット、花、動物、ネコに分類するという画像認識について述べられています。「この画像がヨットである」という判断に用いる基準のことが特徴量となります。
ブレイクスルー以前においては、この特徴量は人間の手で決めなければいけなかったのですが、
「特徴量を決める」段階も人工知能に任せてしまおう
というのがディープラーニングがブレイクスルーたる所以です。
この技術革新により人工知能は3度目の春を迎え、今後の社会的変化や産業的な変化、個人にとっての変化を生む台風の目となり得ます。
ディープラーニングのような技術の進歩は、社会の進歩であることを改めて実感させられました。

ますます発展していきそうな分野だと考えます
まとめ
今回記載した以外にも、人工知能がどのように発展の歩みを進めてきたのか、またその具体的手法まで、様々な例を挙げて簡潔に説明されています。「人工知能」というものを大枠で捉えるには最適の一冊であると考えます。
書籍のタイトルにもなっている、「人工知能は人間を超えるか」という疑問を抱きながら、ぜひこの書籍を読み進めていただきたいと思います。
この記事は以上となります。
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それでは。